接着剤の歴史

ヒトが道具を使い始めたころから接着剤はありました

石器時代から

接着剤の歴史は古いです。それはおそらく、このサイトをご覧になってくださっている皆さんの想像を遙かに超えているであろうと思います。 なぜなら、接着剤の歴史は人類が道具を使い始めたころにまで遡るからです。人類が道具を使い始めたころ・・・そう、なんと石器時代です! 石を加工して狩猟用の矢じりや、農耕用の鍬(くわ)といった道具を作っていたころ、手に持つ部分の木材や竹材と石器部分との結合に 天然アスファルトが接着剤として利用されていたらしいです。ちなみに天然アスファルトは原油に多く含まれていました。 また、6000年前の時代に使われていたと推定される土器には、割れた部分に漆を使って修復されたものもあるそうです。 メソポタミア文明(紀元前2700年頃)で栄えた古代都市ウルでは、貝殻や宝石を天然アスファルトで貼ったモザイクが発見されていますし、 古代エジプトでは棺やパピルスを接着するのに、にかわが使用されていたとのことです。
時代はかなり下って中世に入ると、人類はさらに高度な接着技術を身に付けており、建築や木工の分野でも広く使われるようになりました。 日本では平安時代から見られるようになった、寝殿造りという上流階級の貴族の邸宅として用いられた建築様式で、襖(ふすま)や障子にデンプンのりが使われています。 自分が子どもの頃も、年末になると家の障子を毎年張り替えていましたが、その際には米で糊を作って利用していました。 食べられる糊です。米糊は木の伸縮に合わせて米糊も伸縮するらしく、木工には非常に適しているそうですよ。

合成系接着剤の誕生

さて、時代は一気に下りまして、19世紀後半から20世紀に入ると、いわゆる合成系接着剤が登場します。 フェノール樹脂という合成樹脂を使用した接着剤が1915年に登場し、この後、どんどん合成系接着剤が開発されていきます。 何千年とある接着剤の歴史の中で、合成系接着剤が登場するのは、たった100年前の話なんですね・・・。 化学や技術の進歩・発展にともなって、合成系接着剤も進化します。様々な用途に合わせて、それぞれの樹脂の特徴を活かした接着剤を開発することで、 新しい商品がどんどん生活の中にあふれていきました。接着剤のことなんて、普段気にすることなんて、全くと言っていいほどないと思いますが、 こうして改めて深く掘り下げてみると、とんでもない歴史や、自分の生活に溶け込んでいることを知って、驚かされます。